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意外な原因で適応障害を患う|精神的にドンドン追いつめられる恐怖

社会生活への適応力の疾患

医師

治療法の豆知識

社会生活における様々な場面への対応力が低下する疾患に適応障害が挙げられます。適応障害はストレスが主な原因となる心因性の疾患として扱われます。しかし、他の精神疾患と異なり、薬物治療が用いられないこともあります。適応障害の患者には物事を過度に深刻に捉えたり、悲観的に考えてしまう思考パターンを持つ方が多いと言われています。治療に際しては、この思考パターンを少しずつ改善していくことが求められます。具体的にはカウンセリング療法や周囲の人々に協力を求めることが行われます。そのうえで、不眠などの症状が強く出てくる場合は、それぞれの症状に合わせた投薬が行われます。適応障害の発症率は、日本においては人口の1%程度と言われています。しかし、この疾患の多くが数年後にはうつ病などの他の精神疾患に病名が変わっています。そのため、適応障害は他の重症度の高い精神疾患の前段階と捉えることができます。より深刻な症状が出る疾患に発展する前に、早期発見・治療が必須な点でも適応障害は特徴的です。

3つの観点から見る症状

適応障害の症状は、主に身体・精神・行動の3つの観点から見るという特徴があります。症状をうまく分類しながら、それぞれの側面にアプローチしていくことが必要です。身体症状では不安や緊張を感じる場面で大量の汗をかいたり、手足が震えるなどの症状が現れます。このような身体症状は仕事や学校生活において、周囲から見ると不適切に見えることがあります。そのため、社会生活に支障が生じることが多く、適応障害の治療においては身体症状の緩和が大きな課題となります。精神面での症状は、原因が曖昧な強い不安感や緊張感が挙げられます。悲しくなって嗚咽しているにも関わらず、理由がはっきりしないため解決の糸口が見えづらいといったことが起こります。行動面での症状は、暴飲暴食や浪費などの自暴自棄な行動が増えるという特徴があります。似たような症状が出る疾患に双極性障害が挙げられます。双極性障害における自暴自棄な行動は自責感が伴わないことが多いです。しかし、適応障害では自暴自棄になりながらも後ろめたい気持ちがあるという特徴があります。